『マネジメントの父』と呼ばれるP.ドラッカー氏が定義するコミュニケーションについてご紹介しましょう。コミュニケーションというものについて、いかに私たちが誤解している部分が多いかということが感じられるのではないでしょうか。
[『マネジメント 基本と原則』- P.F.ドラッカー著 上田惇生翻訳より引用・要約]
「コミュニケーションを成立させるのは受け手である。コミュニケーションの内容を発する者ではない。彼は発するだけである。聞く者がいなければコミュニケーションは成立しない。」
コミュニケーションというものを考えるとき、どうしても私たちは自分のことに執着してしまいます。曰く、『自分の思いを伝えたい』『会話術を磨きたい』『なぜ伝わらないのか』などなど。
コミュニケーションは発信者だけでは成立せず、受け手側がいなければなりません。そして、発信者と受け手がいるだけでは十分条件とならず、コミュニケーションを成立させるのは受け手側だとドラッカーさんはおっしゃっているのです。
つまり、コミュニケーションは受け手の言葉を使わなければ、受け手の経験に基づいた言葉を使わなければ成立しない。言葉で説明しても通じない。経験のない言葉で話しかけても理解されないと。
最後に引用をご紹介しておきます。
「受け手が期待しているものを知ることなく、コミュニケーションを行うことはできない。期待を知って初めてその期待を利用できる。あるいはまた、受け手の期待を破壊し、予期せぬことが起こりつつあることを認めさせるためのショックの必要を知る」